伊豆諸島・新島日帰り釣行で両軸遠投カゴ、大物ゲットへ その1

 新しくなった東海汽船・さるびあ丸にて東京・竹芝から、一路新島を目指します。ところで今回なぜ新島へ行くことにしたのか?振り返ってみます。まず、釣り方に関してはカゴ釣り。フカセでは餌取りが酷いし、石鯛は一日だけではもったいない。筏は予約がいるし、投げはキスになるが今は行きたくない。そんな理由で関東ではカゴの聖地は離島ですからね。

風のイメージ

 連休の前半は予定があり後半としたのですが、連休最終日は結構な風が吹く予報だったんですよね。これでは利島は無理、最悪島流しになる可能性もあります。では式根島はどうか。釣りの主戦場となるであろう野伏桟橋は北東向きなので、風をモロに受ける。神津島ならいいが、どうなるかわからない。そのため、このような強い風が吹かない連休3日目までに島を出ようと考えました。そうしたら日帰りしかありません。そこで日帰りするとして、釣りができる時間が確保できそうなのは唯一、新島かなと

東海汽船の時刻表(下り)。時期によって変更があるため注意

 大島は島についてから釣り場まで移動する必要があるので、面倒くさがりな私は行きません。一応さるびあ丸が着岸する岡田港でも釣りはできることはできるのですが、わざわざ行って釣りしようとまでは思いません。本土の港に比べればいいのでしょうが、そう大した魚が釣れないという印象です。なお日帰り釣行と文中では言っていますが、船中一泊します。この一番右端の予定で東京・竹芝を前の日の夜の10時に出ますね。そして新島には翌朝の8時35分に到着する。帰りなんですが

東海汽船の時刻表(上り)。時期によって変更があるため注意

 一番右の大型客船ですと11時45分に出港してしまう。それではほとんど釣りをやる時間がないので、中央にあるジェット船が15時10分に出ますから、それで帰京します。正味6時間強、島で釣りすることが可能です。移動が面倒だし時間がないので、着いた堤防で竿を出します。これが基本。なお帰りの便の港は当日朝の6時に決定します。そのため船を降りる前に、船内のカウンターで帰りの港を聞きます。帰りも新島のメインの港ということで安心。これが反対側のハブシ浦になると移動が大変。港が異なる場合は移動手段を考慮しておく必要があります。

新島の港

 無事に到着したのはいいのですが、港の堤防の先端だけでなくて途中から工事をやっているようです。砂を掬い上げる重機が右に左に動いているのが見えます。港で工事していると一般人は立ち入り禁止というのがルールなので(前回の利島もやられた)、いやーな予感がしますが、自転車の釣り人が脇を避けて先へ向かっているのを確認。そのため、行けるのかな?ということで現場の近くまで行ったら重機のニイちゃんが通してくれました。ありがとう。

タックル一式。両軸遠投では持ってきた釣具をどこに配置するかが大事

 先端へは工事のためバリケードが入っているので、途中から竿を出すことにします。バリケードギリギリのところに先ほどの自転車の男性が入る。てっきり彼はシマの人なのかと思っていたが、観光客らしい。そういえば自転車はレンタサイクルだった。何日か島を回っていて、昨晩までは神津島にいたらしい。神津島ではカンパチの子供が回っていて、それらが釣れて楽しかったとのこと。一人で来たのだろうか?観察していると投げ釣りの竿でカゴを振っている。キビナゴでブッコミのようなこともしているようだ。私もそそくさと機材をセット。タックルは

  • ロッド ダイコー 槍雅(そうが)4号 585
  • リール Abu アンバサダー6500C Sロケットガンナー
  • ライン 東亜ストリングス レグロン 6号
  • ウキ ヒラソウキ 15号負荷
  • カゴ サンナー ロケットカゴ 15号
  • 天秤 かめやオリジナル ナイロン天秤 Mサイズ
  • ハリス サンライン 松田 4号 4ヒロ
  • ハリ がまかつ グレバリ 9号(ヒットしたハリ)を中心に7、8、9号

 大体いつものタックルです。浮きと天秤は山陰の底カゴ仕掛けで使われているものです。島根遠征で気に入って、まとめて購入してます。カゴについては槍雅は20号くらいまで背負えますが、私は楽な15号です。これでも100は余裕で飛ばせます。ハリスは4ヒロ、最後は4.5ヒロ取りました。結構ハリスの長さって重要で短すぎても長すぎてもダメです。仮に棚(浮きからカゴ まで)が2本(11mくらい)とすると、ハリ までの深さは合わせて20m弱となります。後ほど、このタナで大物がきます。

 で、思いっきり飛ばしますと、「ぶちっ」変な音がしていきなり高切れしました泣 いつ巻いたか覚えてないラインですからね。あー恥ずかしい タックルを再度作り直す。もう浮きは残り一個しかない!せめて一回の釣行につき最低3個は浮き、かご、天秤のセットをお持ちください。それとリールは予備を一つ、あると安心です。この釣りのキモはいきなり投げてもほぼ釣れないということで、まずは釣り場、通称「牧場」を作ることに精を出します。針をつけずにこませを詰めたかごと浮きだけで同じ場所に7、8投。それで魚を寄せておきます。これが牧場。

 

 ところで自転車のお一人さん、よくみたらカップルさん?じゃないか!(実際は複数名からなるグループでした)いいですねえ。そしたら左後方から「すみません、すみません」との掛け声。なんだろうと振り向くと、日焼けした若者が針にかけたエソを持って近寄ってきた。「これなんですか」と聞かれたので、これはエソですと答える。「特に毒や針はありませんよ」と伝えると安心したようだ。ちなみにこの方も女性連れ。裾がかなり短い短パンを着用されててなんだか眩しくみえる。気持ちはまだ夏だねえ。連休だからガチ釣り人は少ないのかもしれないし、新島という七島の中では垢抜けた島だから、こういう一般の方々が堤防釣りでいらっしゃっているのかもしれない。私は75m沖くらいの潮目に狙いを定めて投げ続ける。今は大体1本強の棚です。

竿はダイコー の槍雅(そうが)。元竿のローライダーガイドが特徴的な名竿。今となっては稀少な竿である
ハコフグ。毒はないらしいが食べる気にはならない

 潮の動きは沖に向かって払い出す潮。ただし上げいっぱいで止まってしまったようだ。そのためか魚がこない。まずはハコフグが来たのに続き、今度は青くて毒々しいイラが2枚。浮きがスパッと沈んだのにな。そして浮きしたを2本にしてみましたが、今度はサバ が湧いてきました。そしたら釣り好きのおじさんが軽ワゴン車でやってきました。堤防には必ずいますね、こういう方。

30〜40センチのゴマサバが群れていた。料理には使えるいい食材だと思うが、釣りにおいてはかわすことが面倒な存在だ
おじさん
サバ 湧いちゃったか、それはきついねー でもさ、それつけて泳がせてみたら?

そんなことを言ってくるので、

いや、これ30センチ以上あるから、このサイズでは大きすぎて、食わないでしょう??
おじさん
それでも島では小さい方だよ!泳がせで、おれ昨日ハブシでワラサ釣ったから。他の人はブリ。それくらいのを餌にしてさ ここは砂地だから泳がせればヒラメ 釣れるんじゃね?ただ釣れても、そのクーラーじゃ収まんないデカさだけどな!

 サバ が出て、またサバ が釣れてしまうという悪循環。もうこれでは釣りにならないかな?いっそサバ釣りでもしようか?そんなことを色々思ったのですが、おじさんのトークに加えて、カゴやってもサバだけなら、しばらくカゴをやめて泳がせをしようと決めました。天秤から下を

  • ハリス シーガー 船ハリス 8号
  • ハリ がまかつ ヒラマサハリ 13号くらい

にチェンジ。上の方のタックルは一緒です。サバは針を背に掛けて自由に泳いでもらう。ちょうど自転車の方が帰っていったので、空いた場所で足元で泳がせました。すると浮きが徐々に入っていく。これってもしかしてヒラメ かもしれない。しっかり30秒ほど、食わせてみる。それからゆっくり聞き合わせをしてみました。すると根がかりのようになって引っかかってしまいました。

おじさん
ここさ、砂地なんだけど、真下にケーソン入っているから、潜られるときついだろうな

ああ、それ先にいってください‥ケーソンに張り付いて出てこないんだな。ふん、と力を込めると、ああ、上がってきました。傷ついたサバだけが。

尾鰭が切られている!身には歯形もあるね これはヒラメの仕業なのか?私は泳がせは本当苦手なので、本来のカゴ釣りに戻ろう。そうしようと思い、また籠の仕掛けに戻すのでした。続きはまた。

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