
先日元上司とばったり街で会ったことについて書いた。そして考えた。この元いた会社はいつまで事業が持つだろう?売上高は10数年前のピークの半分。想定粗利を社員数で割ると一人当たりでは850万円くらいである。となると一人当たり給与は600~700万円くらいで頭打ちなのではないだろうか。これはあくまで現状の数字で見積もったもので他に打つ手が無ければどんどん減っていくだけである。
相手とする市場は供給戸数でみれば過去数年でピークの3分の1に急減した。業界企業数に至っては5分の1程度となり中堅以下の会社は潰れるか仕事替えした。建設コストや人口動態からこれ以上の市場拡大は望めない。にも拘らずこの分野で令和の時代に適合した形での新規参入は活発だ。いつ足元を掬われるかわからない。
にしてもこれら全てのことは10年以上前から予想できた未来なのだ。なのに10年後を見据えた施策に取り組んでこなかった。いまさらD Xがどうたらと具体性の欠ける言説がサイボウズ内に響くだけである。
安易なD Xの掛け声そのものである。そもそも顧客を見てものを言ってるのか。ドリーマー取締役によれば購読先の紙の回し読みは非効率だから辞めたい。時代はネットだから日経のような電子版をつくりたい、そう仰る。日経と彼我の差は月とスッポンだから失笑を禁じ得ないが、そもそも客からみて日経に求めるような電子化のニーズはあるんだろうか。
年々生産物のレベルは下がりいまやほぼ企業のニュースリリースまとめ集である。彼らが生み出す産物には業界のお役に立つような内容、ロクな情報がない。だからこれまで通り紙の回し読みで十分だ。だからまずは顧客に速報性媒体としての価値を認めさせてからではないのだろうか。そろそろ単純な人員削減をやらないかぎり単独での生き残りは難しくなるとみている。
ダメな会社の社長の傾向 ほぼ全て当て嵌まる
10年前に社長に昇格したパワハラ氏の得意技は社内喧嘩である。ライバルになりそうな人間を蹴落とす能力は一流で後継者が他にないので社長になった。けして業績への貢献で社長に就いたわけではない。帝国データバンクによる「潰れる会社の社長の傾向」として以下のようなものがあった.
社長の傾向
・数字に弱い
・言動が派手で、大きい話が大好きである
・人情味に厚い
・明確な経営理念やポリシーがない
・リーダーシップ、指導力に欠ける
・業界動向に疎く、商品知識に欠けている
・私生活において、よからぬ噂がある
・社長以外の実権者が存在する
驚くべきことに最後の2つ以外は全てパワハラ社長に当てはまる.パワハラの一方人情味は見せる。全く数字を把握していないわけではないがデータなど数字全般に弱く簡単な暗算ができない.「新しいことをやらなければ停滞と同じだ!」と社員に檄を飛ばしつつ実際に具体的な指示もできず自ら取り掛かることもしない。リーダーシップなくマネジメントもできない。だから訳のわからんコンサルタントを招いて無駄なカネを投下している。仕事柄業界動向には詳しいがライバル他社の動静には疎く「当社にはライバルはいない」の一言で勉強不足のそしりを免れる。
続いて潰れる会社の社員の傾向だ。
社員の傾向
・挨拶、応対ができず、言葉遣いが乱れている
・服装が乱れている、あるいは職場にふさわしくない
・担当者が頻繁に代わる
・従業員の増減が激しい、あるいは退職者の補充が追いついていない状況が続いている
・自社の悪口や愚痴を言う社員が多い
・会社の雰囲気が悪い
これについてはかろうじて大丈夫な気がしたが、最後の2つとくに最後の1つは確実に当てはまっている。
こんないまやクソ会社でもかつては気心しれた仲間同士、和気藹々とした雰囲気があって明確なルールもないのに組織としてうまく回っていたのだ。だが10年前のトップ変更を機に暗転した。歯車が狂って車内の雰囲気、組織が暗くなった。
人生の重要な時期にこのような人物たちとお別れできて清清した.そして今いる組織について、以前と仕事がまったく異なるのでいまだ大変ではあるが、タスクに求められることはかなりスタンダードな中身だ。良い待遇の仕事にありつけたことに感謝の気持ちを改めて感じている。