御蔵島へ、行くら~その② 東海汽船内で事件

朝もやと御蔵の島影
(その①から続く)カゴを作る間もなく準備を終えて竹芝ターミナルへ
22時過ぎ、船は都心の海をなめるように発進した
まっ黄色の「橘丸」 自ら因縁めいた船の名をこの新船にあてがった
何故?
ところで この船はかめりあ丸ともさるびあ丸ともまったく船内のグレードがちがう
快適感が段違い
ひとつは二等席が和室のみとなり、各人のスペースごとに衝立ができて
プライベートな空間が保てるようになった

もっとも特徴的なのは
かめりあ・さるびあのような大部屋ではなく
10名ごとに部屋が細かく区切られるようになっていること
つまり10名で1グループならその空間を独占できることになる
ただし9名とかになると、1名分のみ他所の人が入ることになる
言い換えると
少ない人数の人は、他所の人扱いということで大人数のグループに宛がわれてしまう
この日の私は9名のグループに入ってしまった
ハード面の快適さは高いけれど、ソフト面では同居するグループの質がものをいう
まともな人たちならいいが、私は悪いグループに入ってしまった
船が出て二時間後、寝ようとしていたらほかの9人がズカズカと入ってきた
酒に相当酔ったらしい
見た目は繁華街を、うろついていそうなあまり良くない感じのひとたちだ
俺がいるのもおかまいなし、消灯時間であるのにデカイ声で騒ぎ続ける
私は文句をいった ここはおたくらだけではないんだよと
はい、わかりました 意外にも素直に返答
みんなねよーぜーと一斉に爆睡しだした
わたしも安心して寝ようとしたがその一時間後
グループの最も年下と思われる25歳の男がすっくと立ち上がり
パンツを下ろして、いきなり放尿しだしたのだ!
あたり一面、彼の尿で満たされた
またグループ内で騒動が始まった
ただし回りは放尿した人間を直接叱責しているわけでもない
とりあえずグループの一人がわたしに謝ってくれたものの
平謝りという感じであり
むしろ騒ぎを楽しみそれを共有しているふうでもあった
もちろん、私はそのコンパートメントから離れた
むろんバカンスなんだ 多少の騒ぎには目をつむる
でも放尿はないだろう
昔の大部屋時代ならこんな事態はそもそも起きないだろう
プライベートな個室的空間が、大人としての倫理を失わせてしまった
新船の良いところの負の側面を見た思いがした
彼らも御蔵島で降りた ところで
こんな程度の人間たちが、一歩間違えれば死に直結するダイビングなんてやっていいものなのだろうか?
(その③へ続く)

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