田子沖磯釣行2 秋の磯釣り 名礁「沖のコブ」ダイワトーナメントISO2号53HRで迫る(上)

 秋の田子沖磯にきて上物釣りをしている。人気磯の青根にソロで乗せてもらえたが、アイゴに囲まれてしまい手も足も出ない。地合いまで待つか‥オキアミ2.5角にパン粉4キロ、かめやの粉5キロで十分かと思っていたがアイゴばかり浮かせてしまう。仕掛けを沈めると尾長なのか分からないがトーナメント2号では反発が強くて足元でハリが外れてしまう。マスターモデル口太にするとバラシはなくなったが本命の顔を見ない。これでは夕方までコマセが持たない。無駄な体力も失いたくないので日陰で休んでいた。

 とそこで突然携帯電話が鳴る。万集丸船長からだ。磯が一つ空いたから。移動するからと言われる。移動はいつ?いや今だよ今!ということで、大慌てで撤収準備。ここ何年か撤収が早くなった。タモと竿受けピトン以外は全てロッドケースに閉まって次の場所へ向かう。

「沖のコブ」船着からみた「三本」。三人組がルアーで青物・ハタを狙っていた(田子沖磯)

 ところでガチ磯ファッションのカップルの方に撤収を手伝っていただく。ライジャケには刺繍入りなのでかなり筋金入りの方である。男性の方は磯に上がってホースでコマセを流していただき、女性の方には荷渡しをさせてしまった。そうせよという船長指示だったからだが、慣れた方とはいえ女性に重い道具は大丈夫だったろうか??田子島は男島と女島の二つあるが、先ほどまでは岸寄りの男島にいた。沖向きが女島でそこには独立岩礁帯がポツポツとある。船長が向かったのはまさにその独立岩礁帯であった。

沖のコブ(撤収時撮影)

 1人、ないしは2人までか。明らかに釣れそうな磯である。釣り座は船着。かなり水深のある場所だ。先ほどの青根と違う環境にしたかったからだろう。本当は船着は底物場で上物は沖向きの釣り座が良いと後でわかったがこのときは知る由もない。船長はどこで釣り座を構えてどう釣るのがいいのか、釣り師にはあえて伝えない主義なのだ。これが西日本に行くと、釣り人を渡礁させると、船長が大音量マイクで釣り座はどこに構えるか、どこをどう狙えばいいか、潮に乗せて沖をやるのか、キワを狙うのか。船によってしつこいくらいアドバイスするのがわりと普通な気がするが、伊豆や房総の船はこうしたマイクパフォーマンスはほぼ聞いたことがない。それが多分関東流なのだ。

伸されるマスターモデル口太MH 

 タックルは青根の時と同じマスターモデル口太MHで臨んだ。足元を見ると熱帯魚は多数群れているがアイゴはいない。アイゴは浅場がお好きなのだ。そして熱帯魚の下には尾長らしきサカナがウヨウヨしている。これは期待大だ。まずはコマセで潮の流れをみる。左から右に掛けての潮だ。そこで定番の餌取りかわしの方法、分離作戦する。本命の地点を想定した上で潮上にコマセをうつ。そして潮下へ仕掛けを投げ入れる。潮下でコマセと同調して本命だけが釣れるという寸法だ。だがそうは問屋が下さなかった。熱帯魚のスピードが思ったよりも早く、潮下までつけえさをとりにくる。

 海の中をよく観察する。すると今の魚の動きの特徴としてはコマセを撒くと一目散に表層の熱帯魚が移動する。そしてワンテンポ遅れて中層の本命らしき魚の群れが続くことがわかった。そのため、まず潮下にコマセをまき、潮上である足元に仕掛けを入れるという作戦に変更した。それが大当たりする。

 ウキは釣研のエイジアで0α、G7、Bと私にしては珍しくウキ交換を激しく行いながら攻めている。「ギュイーン」と強烈な引きなのだ。これはもしや尾長だろうか?ハリス1.5号ではダメである。すぐにエラか何かで斬られてしまった。そこでハリスを1.75か2にあげたかったが持っていなかったので2.25に上げる。2.25では見切られるかな?でももう他にないのだ。タックルバッグを持ってきているのに何を入れているんだろうか。そしてハリス交換の最中に1.5号を海の中に落とした。もうハリスは2.25だけだ。式根島でもちょっと太い号数だ。だがこれでやるしかなかった。

 「ギューン」とまたきた。今度はしっかりマスターモデルが胴で受け止める。本当にきれいな曲がりをするロッドである。最もハリスは切られることはなくなったが問題はラインである。ラインは昔まいた2号なのだが、これが切られてしまった。ウキが流出。すかさずタモで掬ってことなきを得た。ラインは替スプールが2つあり、ラインは3号と4号だ。もうこのあたりに替えよう。そして竿もマスターモデルでは私の技量ではダメだ。これは真冬の口太のための竿だと考えて、タックル全てを変えることにした。

 

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