朝方はまったく当たりがなくどうしようもない磯であると考えて、朝の予定通りさっさと磯替えしてもらえたらと思っていたが、船長指示通りワンドにコマセを撒いてるうちに魚がワンド内に寄り活性が上がってきたようだ。大量にコマセを撒き続けることによってこれまでなかったウキへの反応が一転してアタリが出るようになった。
だが合わせを入れるとかかりはするが引きの強さと足元へのツッコミが凄まじい。使用しているがま磯・マスターモデル口太はしっかり角度を保つことはできているもののタックルバランスが悪いようで取れない。竿を立てると2.25号ハリスが切られていく。これはイズスミかもしれないとも思えたが切られ方が瞬殺であり尾長の可能性が高い。そして切られるまでに多少はのされている。魚の引きとロッドパワーが見合ってないのである。
2号竿くらいがいいと思った。上甑島・里の釣具店のご主人がいうには地元の人は3、4号竿を使うという。時期的にそこまでのものは必要ないと思ったがタックルをより強力なものに替えて臨む。
- 宇崎日新 ゼロサム尾長弾X4 TYPE1
- トーナメント3000LBD ライン3号
- ハリス3号
宇崎日新の尾長X4TYPE1は号数にして2.5号くらいのロッドである。2年前の五島遠征ではこのタックルでヒラマサを取っているなかなか腰のあるいい竿である。宇崎というとダメな竿もあったが(弾x4は新品状態で穂先がささくれた)イングラム両軸遠投などは評価が高いロングセラーで個人的にはこの尾長x4はなかなかの逸品であると見ている。
里の釣具店主人は太ハリスでも食うと言っていたからこれでいいはずだ。そしてそれでやってみたらやっと尾長を掛けた。ヒラマサも取った尾長X4のパワーなら尾長なぞ楽勝である。とは思ったが根本に突っ込んでやりとりは多少苦労する。やっと水面に浮かせることができた。ただ上がってきたのは30センチちょっとくらいの小さい尾長である。
1300に磯をチェンジする。今度の磯はどんなもんか。船着の沖向きに釣り座を取る。本流感のある本格的な磯だ。こういうロケーションは関東にはほとんどないから糸を垂れるだけで嬉しい。だがしばらくやっていると船長が見回りに来てそこから左手の流れが緩くなっているところを狙えという。速い潮に乗せずにトロイ流れに撒き餌を撒いてグレを寄せておき浅棚で抜き上げろということのようだ。
どういう磯かわかりやすい動画があったので貼っておきます。やはり動画の方がわかりやすいよね。
そして先端船着付近で釣りを開始する。上の動画のサムネイルでいえば右下の島がヘタママコでその1番右下の沖向きの角っこの部分が釣り座である。尖った先端であるから正面だけでなく右にも左にも仕掛けは投入が可能だ。風は追い風であり本来なら向かい風の方が仕掛けは入って行きやすいが潮の流れが手前から沖でありちょっとした本流テイストで釣りが可能だ。仕掛けは瀬替わり前と同じ。宇崎日新ゼロサム磯尾長x4にライン3号、ハリスは4号からスタートしてみた。瀬がわりして時間も押している。そこでボンボンコマセは投入していく。だが串木野の釣り人が帰った後でありコマセは十分まかれていたようで当たりはすぐにきた。
強風で沈めるように探るとすぐに仕掛けはバババと手元の道糸が出ていく。そしてやりとりは非常に豪快なのだが、釣れるのは40クラスの引きなのに30センチくらいなのだ。離島の尾長ということだからか、伊豆諸島の尾長と比べても力が非常に強い。そしてあまりの爆風であったこともあるが左手の小指がまだ本調子ではなく力が入っていなかったため愛用する宇崎日新のx4ひしゃく750を海に流す。すぐに掬って拾おうとしたが流されていった。予備の夜用の柄杓で釣りを開始した。納竿は1700なのだがその間際の1640に一発でかいのがきた。これは逃すまいと慎重なやり取りを展開する。
釣れたのは35センチオーバーの尾長。ほぼ時間通りに迎えの船はきた。明日は渡船はしないという船長の判断だったので今夜はゆっくり酒と食事を楽しんで翌朝は堤防でかご釣りをやろうと思う。
エリアワン甑島に帰り裏の水道で道具を洗わせていただき風呂へ入ってからカフェ居酒屋「甑に東風現在地」へ。地元の焼酎をボトルしてあるからここしかないのだ。
凄まじい刺身。これどれも絶品だった。
しめはかつ丼。これもまたいい味をしていた。