伊豆・下田沖磯「沖横根」で連休の磯釣り3 実釣編 ワンド→本場
沖横根

沖横根・ワンドでマスターモデルⅡ口太MHを曲げる

 伊豆・下田沖磯「沖横根」に無事渡礁することができた。渡船はひがし丸。初めての下田沖磯である。ここに乗ったのはひがし丸の客二人、もう一つの田牛港の渡船屋の客二人の計4名である。田牛の船は横根で大量に下ろしたためか、次の沖横根の瀬渡しのタイミングがひがし丸の方がやや早く、我々が先にいい場所を取ることができたようだ。船着の場所は平坦で釣り座としては申し分ない。一帯はワンドとなっており水深は深そうだ。

岬側からのぞむ下田・沖横根のワンド。ここに大型の口太が居つくらしい

 初めて下田沖磯にやってきた一人客である私に一緒に付き合ってくれたもう一人の一人客である「荒井氏」は、荷物の受け渡しの後どこでどう釣りをすればいいか丁寧に教授いただいた。お喋りがお好きな方なのかもしれない。いったん話を終えると彼はすごい速さで崖をよじ登っていく。どうも裏手でやれる場所があるらしい。荷物で場所を確保した後、彼はまた船着きに戻ってきた。

 

船着からのぞむワンドの先に岬がある(下田・沖横根)
荒井氏
あのさ〜メジナをやるならこの船着きのワンドだよ。俺が入った反対側はイサキだね。まあ俺はカドをとっちゃったけどさ。もし裏側で釣れてるようなら声かけるよ

 釣り座に関しては全く何の予習もしていないので詳しいことはよくわからないが、彼はイサキを狙っているのだろうか?もちろん船着でやるのはいいと思ったが、海の中をよく観察してみると、あまり潮の動きがない。直感としてこれは釣れないだろうと思った。もしやるなら遠投か、ワンドの先の岬になっているところからやるかだ。

 そのため船着に大きな荷物を置いたまま、バッカンだけを持って裏側へ回ってみた。そこは本場という釣り座の左隣にあたるようだが、潮は左右どちらかに流れており軽くうねりを伴っている。足場は悪いがこちらの方が明らかに釣れそうな雰囲気がある。そう思って観察しているとそこからさらに左側のカド付近に陣取った荒井氏が声をかけてくる。

荒井氏
ここはさ、イサキだよ、イサキ。メジナやるんならさっきのワンドがいいって。この場所は激流だしまいたコマセもすぐ流される。ウキの号数も1号とかないと釣りにくいよ 5Bじゃ流されるわ。ワンドでやっててもらえるといいんだけんどなー

 なんだか丸め込まれたような言い方ではあったが、あとで船長に話を聞いたら確かに大型の口太を狙うならば荒井氏の言われる通りワンドがいいということが判明した。ところで他の渡船客2人もワンド内とワンドの外の切れ目を狙っているようで早速竿を曲げている。掛けたのはイサキだった。私も荒井氏がそこまでいうならとワンドでの釣りを開始した。

沖横根。左上方は横根。

 潮が動いていないのでなるべくフラフラとした仕掛けで望みたい。と言いつつ0号負荷では風の影響を受けるのでBにしてガンダマ弾打ちで落とす。タナは完全誘導のためなし。竿は1.2号相当。タックル詳細は以下。

  •  がまかつ がま磯マスターモデル口太MH53
  •  トーナメント3000番 2500スプールにダイワアストロン磯マックスガンマ2.25号
  •  釣研 エイジアLC B負荷
  •  ガンダマ 適宜 ハリスVハード2号

 ここ数年はエイジアシリーズばかり使っているような気がする。この下膨れの浮きは万能である。潮流が少しでもあるのは岬の手前から少し沖である。距離にして40mぐらい。やや風が押し戻す様子なので遠投は難しいが、30mは投げられる。するとさっそく手元に当りがきた。だが針外れ。また針外れとなった。こんどはしっかりフッキングした。上がってきたのは

 足裏サイズのイズスミである。さらにまた掛けたが穂先を叩くような引きである。これはもう正体はわかっている。やる気のないやりとりで上がってきたのはまたもイズスミ。すこしサイズアップの30センチ強だった。

 荒井氏が朝食のパンを頬張りながら様子を見にきた。

荒井氏
俺はあっちで30くらいのメジナを掛けたよ。こっちはどう?あーそうかイズスミねえ 流れがゆるいせいか湧いてんのかな。沖横根と横根の間の水道も釣れるんだけどそこもイズスミ多いよ!

 ご存知なら先に言ってくれよという感じもしたが、もう少しやってみてだめそうなら裏手に移ることを考えた。同じくワンド狙いだったよその船の釣り人2人組も並んで竿を出していたが、片方のBASIS氏(手持ちのタックルで失礼)は裏手の本場に釣り座を変えている。もう片方のシマノファイアブラッドさん(以下、FB氏)はワンドで粘っているようだ。イサキを掛けている。

激流の沖横根・「本場」、グレ(メジナ)型物連発へ がま磯スーパープレシード1.75号で本流を攻める

黄色は潮流。線の太さが流れの強さを表す

 場所としてはこのような配置だ。FB氏は一人でワンドで粘っている。小さいウキで手元にコマセをまき、ウキの周りに三角形に少しずつコマセを撒くという王道の釣り方を実践されているようだ。かたやBASIS氏は水道でも竿が出せそうだが、少し沖を狙っているようだ。そして南側の角に陣取った荒井氏は明らかに太そうなタックルで激流を流してイサキやらメジナやらをつっている。私はBASI S氏と荒井氏の間に入り、激流の中を攻略することとした。

 タックルは当然交換する。

  •  がまかつ がま磯スーパープレシード1.75号53 
  •  トーナメント磯 3000SH ライン東レ銀鱗サスペンド3号
  •  ハリス Vハード2.5号スタート(→2.75号 →3号とハリスを上げていく)
  •  ウキ キザクラ レッツLLサイズ 00負荷

 ハリスは30センチくらいと短くして浮きはしもり玉とウキどめで固定する。これによりキザクラレッツは完全にシンカーの役割を果たし、波の力で自動的に本流を捉えていくはずだ。完全に式根島で出会った中国人釣り師の仕掛けのパクリである。ハリ はがまかつ グレ専用8号をとりあえずはチョイスする。この針は懐が広くその割に軸が細くどんなサイズのオキアミも刺すことができる万能針である。

 だが問題が発生した。私の釣り座は右から左に潮が流れているように見えて、一度サラシに打ち当たり、そこから沖に流れていくのである。そのサラシの下は浅い岩礁帯になっている。つまり、キザクラレッツLLの00号ではどんどん沈んでしまうので根がかりしやすくなるのである。

 BASIS氏がどのような仕掛けで臨んでいるのかわからないが、彼が早速手前の岩に仕掛けを引っ掛けていた。そして私にも同様の悲劇が。仕掛けを数投しかしていないのだが、レッツをロストしてしまったのである。まだ買ってから数日しか経っておらずウキの代金はセール価格で1060円だった。この浮きはなるべく沈ませず、沈めるなら堤防のようなドンぶかの場所でなくてはならないのだ。

 心が折れ掛けたが、自分が得意な仕掛けでやろうと気持ちを切り替えようとした。

 

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