静岡・御前崎港など、「釣り文化振興港」追加指定

全国の港湾を管理する国土交通省が、日本の国策である「地方創生」の一環として日本全国の港を「釣り文化振興港」として指定を行っています。大体指定されると釣りはできるのですが、運営する業者が介在することで入場料金が取られるなど負の側面もあります。この夏も静岡県の御前崎港や北海道の苫小牧港などが追加指定されましたね。

・釣り文化振興港とは何か
・成功事例はあるのか
・そもそもの問題点は

これらについて説明します。

【まず制度概要】
日本国内の観光行政を所管する国土交通省が、観光資源として活用できる港湾について、釣り施設等への利活用を進めているもので、地方創生を目的とした釣り振興の取り組みが進められている場所をモデル港として指定するものです。現在、北海道、青森県、秋田県、福島県、新潟県、静岡県、高知県、山口県、福岡県、長崎県、大分県の1道10県にある港16箇所が指定されていることになります。

下の一覧をご覧ください。

【釣り文化振興港という制度とは何か】

日本国内の観光行政を所管する国土交通省が、観光資源として活用できる港湾における釣り施設や既存の防波堤等の利活用を進めているもので、地方創生を目的とした釣り振興の取り組みが進められている場所をモデル港として募集し、国が「釣り文化振興モデル港」として指定するものです。応募資格は地方の協議会等で、協議会の構成員としては港湾が所在する地方自治体が中心となって、港湾関係者による組織体が主体となっています。

国土交通省の方針として、港湾インフラは行政(港湾管理者)が維持管理(公物管理)するのですが、コストなどが掛かることや地域の実情に応じた多目的な利用を妨げないという考えなどから、可能な限り民間資金やノウハウなんかを活用して、港の民間への一部開放や商業利用の解禁という流れとなります。

協議会が港湾の多目的活用について役割分担を行い、管理運営者を指定して、利用者のルール作りを行って費用を徴収した上で、安全対策などを行い釣り利用を解放する、そういう手筈となっています。加えて日本釣振興会という団体が安全対策やマナー教育などの支援を行うのだそうです。

【成功事例としては】

国が成功例として挙げているのが、静岡県の熱海港。ここの特徴は子供やベビーカーを伴う家族連れや車椅子を利用する障害者も来場するほどのバリアーフリー性が特徴となります。かつて熱海港は背後の消波ブロックのあるところから大波が来て、釣り人が海に落ちるなどした事件があったそう。そこで柵を作ってテトラ帯には入れないようにして、安全を確保。今回指定された御前崎港も、クルーズ船の寄港促進や港湾を核としたまちづくり「みなとオアシス」認定などで港をフックにした街の活性化を目指しており、今回の指定で釣り客も増やしたいということなんでしょうね。

【そもそもの問題点】

1、そもそも役所が考えた制度なので、魚がいかに釣れるか、ジャンジャン釣れるための施設作りという意識が欠けています。開放時間については可能な限り24時間、できる限りマズめがやれればいいが、実際には朝8時から夕方までとか、役所の勤務時間体系そのものとなっています。魚ではなく人間の生活時間に合わせているため、例えば熱海も直江津も大して釣れません。

2、管理運営者が堤防の管理を行うため、入場料がかかります。彼らは安全対策を行うことが第一義となっているので、釣れそうな場所でもちょっとでも危険が感じられそうな場合はバリケードが立てられて、そこではできないことになります。

3、協議会の構成員は管理者のみであり、利用者である釣り人が入っていません。管理者が考えることはいかに管理できるかという結論となってしまうため、例えば立ち入り禁止がはっきりしてしまう。御前崎なんてテトラが一番のポイントだけれど、港湾管理強化で釣りできなくなってしまわないか?釣り人の心理としてはグレーゾーンの存在って大事かなと思います。

以上

おすすめの記事