クリックできる目次
伊豆諸島釣行計画
1月最初の三連休である。天気は関東太平洋側では概ね晴れである。しかも冬場の季節風である西風が連休初日と2日目は弱くしか吹かない。ほぼ無風状態である。そのため多くの場所でベタ凪となり釣れるかどうかわからないが、体感的に絶好の釣り日和であることは間違いない。
そこで年末に良い釣果に恵まれた式根島の感覚が残っているうちにまたどこか離島へ行こうと計画を立てた。新年は5日からの出社で6日も都心で過ごせばすぐにもう3連休である。そのため新年出社初日の水曜日には18時で職場を逃げるようにダッシュして金券ショップで東海汽船の株主優待券を購入していた。1枚(片道)400円と安かったせいもあり2セット4枚も。期限の3月末までに今回を含めて2回行けるだろうか?
海の変化で底物は良いが上物が釣れづらくなった三宅島には足が向かない。しかもロクな駐車場もない竹芝発着の橘丸にはとんとご無沙汰である。東海汽船の発着はやはり横浜を狙う。駐車場直結はそれだけで魅力的である。そこで金曜日船中泊、土曜日現地泊で日曜日に帰京という伊豆諸島北部釣行ということになるのだが、神津島だけは港が西風に弱いので断念した。欠航はないだろうが神津島は堤防の釣りで釣り座が西向きしか取れないのが辛いのだ。それでは前回と同じ式根島にしようか。式根島は桟橋が北東向きであることに加え地磯も西が避けられるスポットは多い。だが年末に訪問したばかりなのにまた来たの?みたいに思われるのも嫌だった。そこでエアスポット的に無風の島があることに気がついた。それが利島だ。利島は土曜日・日曜日は風が吹かない。この時期にしては珍しい。これは大チャンスだと思った。
だがやはりやめた。利島でもし日曜日欠航したら月曜日は爆風予報のためまず欠航となる。限りなくゼロには近い状況だったが、欠航を気にしながら釣りをするのは心臓に悪かった(編集部注;土日は就航、月曜日は上りが欠航)。そこで新島にしようとも思ったが、宿のある集落が港から少し距離があること、カゴなら良いがふかせ釣りをするには新島という存在は中途半端にも思えた。欠航リスクがほぼ100%皆無の伊豆大島については、島内の移動手段を確実に確保する必要があるため選択肢からは除外している。釣りのレンタカーが必要で争奪戦が激しいのだ。
尾鷲釣行計画
そこで考えた。我が家は例年年末年始は自動車で長距離旅行を敢行している。今年は年末に式根島へ行っただけで大した運転はしていない。そのためクルマでどこか遠くへ行きたくなったのかもしれない。カペリンと ぐーちょきぱー子を伴ってどこかへ旅行しながら釣りができないか?そんな風に思った。カペリンにそれとなく話を向けると、彼女はもし出かけるなら伊勢がいいという。その理由は鳥羽水族館のジュゴンに会えるからだという。スマホの壁紙にするほどジュゴンが大好きなのである。三重県には彼女の外国人のお友達もいるからそれ込みかもしれない。
経路を検索してみた。私も頭が麻痺しているのかもしれないが、東京から鳥羽までの距離が460キロ、時間にして約5時間強というのが「近い」と感じてしまう。そこで土曜日に ぐーちょきぱー子の学校が終わり帰宅してからすぐに家を出たとして、どういうプランが考えられるか検討してみた。
- 土曜日 午後 都内出発 夕方松坂市内着 松坂あたりで宿泊
- 日曜日 筆者は朝から釣り カペリン& ぐーちょきぱー子は鳥羽水族館 宿泊先は要検討
- 月曜日 筆者は朝から釣り カペリン& ぐーちょきぱー子は伊勢市内観光 夜間合流し東京へ帰る
我が家恒例の「セルフ HISプラン」である。日月の渡船は三重県尾鷲で抑えた。渡船屋によれば日曜日は特に混み合っているが、1人なら問題はないという。尾鷲なら年末に購入し式根島の地磯で使ったがま磯スーパープレシード1.75号が大活躍しそうである。しかも予報では尾鷲は3日間とも無風である。考えようによっては伊豆諸島でやるよりもフルで快適に釣りができるのではないかと夢想する。
ただし問題は宿である。初日は松坂あたりで良いとして、2日目は伊勢志摩あたりまで私が戻って泊まるなりしないといけない。
そのためネットで宿を探してみるとヒットする施設がどれもこれも高い。想定する予算では松坂や鳥羽あたりでは狭いビジネスホテルしかなかった。少し広目となるとリゾートホテルとなり高名な観光地であることも手伝ってか意味不明に部屋代が高いのである。
では伊勢志摩ではないもう少し尾鷲よりのエリアはどうなのか。探せば安いものはいくつか発見されたのだが、冬なのに暖房がないとか見た目からして不衛生そうなものが多数ヒットした。価格の割に施設インフラが脆弱なのである。3人で泊まって1万5000円もするのに馬鹿馬鹿しい。
伊豆半島釣行計画
どうしようか。三重まで行かないとなるとその手前の磯場は三河でも遠江でも駿河でもなく伊豆しかないということになった。結局伊豆か、という頭になる。気を取り直して宿を探してみる。下田あたりで2泊できないか?そんな時ブッキングドットコムを探していると、下田の有名リゾートホテルがいくつもヒットした。しかもトリプル以上で一泊1万5000円ぐらいからある。わざわざ三重県南部まで行って荒屋(あばらや)のようなところへ泊まるぐらいなら下田でリゾート気分を味わいながら釣りでもできれば最高じゃないか。行き慣れたエリアも過ごし方を変えるだけで贅沢になる。
そのように考えて結局は下田に2泊することになった。宿は土曜日の早朝に抑えて、 ぐーちょきぱー子の登校を見送った後、その日の午前中はカペリンと近所の大型スポーツクラブへ行きジムで汗を流した。 カペリンはマッサージチェアが目的である。ぐーちょきぱー子は昼に下校するのでお昼に自宅を出る。
なお下田までは東京から4時間は掛かる。南伊勢地方まで行く距離の3分の1(片道160キロ)しかないにもかかわらずそこまで大して時間は変わらない。どこにも立ち寄らず東名を使いその後の下道も含めて渋滞がないと仮定しても3時間強。運転が好きな小生でも下田への運転は苦しい。どのルートを選ぶにもクネクネ道ばかりでドライブが楽しくないのだ。そして金曜日夜からだと本当に辛い。土曜日のお昼の時間帯というのはまずまずハッピーなのかもしれない。
自宅は1315に出た。久しぶりに東名高速で釣りへ向かう。途中、厚木インターで降りてかめや釣具平塚でオキアミ調達。2日の釣りということで4角購入。その後西湘バイパスから箱根峠→伊豆中央道→天城越え→河津という景色のない山道で駒を進める。伊豆急行河津駅前のスーパーAOKIで今夜の食材を買い出し、白浜のホテルへは1730着。
肝心の釣り場を決めていなかった。西伊豆は沖磯の予約はいっぱいとのこと。宿泊地は下田だから南伊豆ではなく下田で釣りをしよう。そこで脳裏に浮かんだのが下田沖磯群だった。
下田沖磯は未経験である。縞鯵の回遊で有名な横根、隣の沖横根、手前の石取根、あとなんだったかな‥とあるほぼ離島のような感覚の場所である。確か船が複数運行していて、場所取りは磯割がないので競争のようだと聞いたことがあったため、どこか遠慮していたのだった。この日はどういうわけか、やる気に満ち溢れていたようだ。
「下田沖磯 渡船」 で検索すると田牛のひがし丸がヒットした。そこへ電話してみると1人なら大丈夫だという。渡船場所は弓ヶ浜隣、青野川河口の手石港とのこと。磯渡しは押し付けなのか、飛び降りなのかチェックする。押し付けでやっているという。渡船代金は6000円とのことで、神子元島へ行くよりも安い。よし行ってみよう。明日はどうなるのだろう。人ばかりでまともな釣り座は取れるのだろうか。期待と不安が入り混じる、初場所へ赴く落ちつかない前夜に気を鎮めるためビール缶を一缶飲み干した。