九州遠征釣行④ 壱岐でヒラマサとクロ狙い~渋い流れの春尾長

糸島「マリンクロス玄界」

 糸島の漁港から壱岐からやってきた「マリンクロス玄界」へ乗船する。日曜だからか20人くらいの客を乗せる。釣りものフカセが圧倒的に多い。疾○会なる全身黒ずくめのサンラインの集団がいたがこんな悪天候の日に例会だろうか?幹事はなかなか大変である。

 船が港外へ出ると一目散に玄界灘の聖地へとひた走る。するとすぐに風とうねりによる荒波でかなりの揺れが襲ってきた。こういう状況を予想して船酔いしやすい私は船室内で寝そべっていた。

 中にはトイレで吐いている人もいるようで、必死で瞼を開けないようにしていた。すると寝ている隣に、「子供おじさん」みたいなサンラインの疾○会ロゴの人が割り込んでこられた。言い方は悪いがまったく落ち着きのない子供みたいな方で、揺れも手伝って上から小生に抱きついてきた。そそっかしいおっさんだなと嫌がる手で払いのけた。

 たまに渡船で磯釣りボケした社会性レベルの低い妙な人を見掛けるが、こういう妖精みたいなタイプもいるんだろう。そんなこんなで1時間以上荒波にもまれ移動していた。今日は乗れる磯が限られそうだ。

壱岐の属島磯「麦ヶ島」の地磯

 途中から完全に寝落ちしてしまい、ポーターに叩き起こされた。気がつけば到着順では一番最後だった。ここはどこだ?これまでの荒波とはかなり様子が異なる静かな海だ。

 磯渡しの時、船長からは、風と波が荒く沖磯への渡しは無理であった旨と、13時半回収とのアナウンスを受ける。ということはここは地磯ということになる。渡船代は12000円もしたが、船を出してくれただけで感謝する。できる場所でできることをやるしかない。カゴではなくフカセのクロ狙いに切り替える。ボイルだけでなく集魚材を持ってきたことに安堵する。

 日本の西の果てであり、あたりはまだまっくらだ。ライトは持ってきていたものの、明るくなってから準備てある。湖のような状況から一目でここは釣れない磯と判断した。モチベーションダウンも手伝い磯に腰掛け寒さに堪えながらすこし仮眠した。ゴアの下はダウンを着用していたが、なぜかその下はTシャツであった。薄着で来たことを後悔した。足の中に足先用のカイロを入れたことは唯一の救いだった。

0630干潮である。その後回収までひたすら上げということになる。

がま磯スーパープレシードと壱岐沖磯

タックルを準備する。

がま磯スーパープレシード1.75号53

トーナメント3000SH ライン2.5号 

ウキ エイジア0α エイジアLC0

ハリス2号 ハリ5~6号 

 エサはヒラマサを想定していたので生オキアミは用意しておらずボイルのみ、つけ餌もボイルである。とにかく潮の流れがゆったりすぎるのでウキ下に装着物は極力ないようにし、ウキ浮力は0前後とする。マイナス浮力は持ち合わせてないので、0負荷で軽めのガン玉と極小ヨリモドシで水面直下を漂うように調整する。

 潮の流れはまったくないと思ったが、沖をみるとゆっくりと右から左へと流れていることが視認できた。そのためウキについてまずはロングキャストモデルのエイジアを使うことにした。

 タナについて船長は竿一本半から2本、状況によっては3本以上と深く攻めて、とのサジェスチョンがあった。まずは竿1.5から2本でゼロのウキだがG5のガン玉をシズ撃ちしゆっくり沈めていく。潮の流れの緩さがエイジアと相性が良さそうだ。

 そしてすぐに釣れた。続けてもう一尾。

 こんな感じで30〜35のクチブトばかりなのだが入れ食いである。これなら千葉でも釣れるわな。尾長も混じるが型は30ないぐらいである。

 壱岐から福岡へ向かうフェリー。見る限りだれも乗ってない。そんな風景をみながらスーパープレシードの曲がりを撮影。30クラスクチブトでもしっかり綺麗に曲がる。ただしこのサイズでは3番で曲がる感じであり元竿まではこない。

 ウキにはなんらかの反応があり、けして食い渋りということではない。ただし早合わせでは掛からないことが多いので、ウキの反応がしっかり咥えた段階で強い合わせを入れる。

渋い状況でなんとか40に迫る尾長

 近場でも食ってきたが小型が多いので、25メートルほど潮上へ遠投。タナは竿2本ほどだった。ウキがしっかり沈みすかさず合わせた。写真撮り忘れたが38センチのしかも尾長。これが最大サイズとなった。満潮1230で潮止まりの直前の出来事であった。このサイズの尾長は今日の状況ではかなりましな釣果であったようだ。13時に納竿とした。

 下ろされたのが一番最後なので回収は一番手である。こどもおじさんとほかのグループは麦ヶ島と名島に別れて乗られたようだ。名島のほうではそれなりのサイズがでたらしい。ただし麦ケ島はみな皆苦戦した。キープサイズは私の尾長より小さい35センチ以下という散々な結果だった。

福岡への帰り道の渋滞と釣具屋巡り

 帰り際、船長からは明日は風が落ち着くからたぶん沖磯行けますよと言質を頂戴した。明日はやるぞ、と釣具屋でヒラマサ対策の道具を買い求めた。

 日曜の夕方だからか道はかなり混んでいた。下道だったからだが、まずは九大学研都市のフィッシングなかはらへ立ち寄る。ど昭和な雰囲気のある店だが、宇崎日新のX4の新製品を見掛けたりと昭和から令和までが入り混じっている。

 今日の釣りのためにボイルを三角買っていた。そのうち使ったのは二角。そのため追加で一角購入するにとどめた。

 ダイワのトランク大将(旧モデル)のストラップが取れてしまい、急遽代替品を買った。ダイワ純正で肩パッドがついた汎用の黒のストラップだが、値段が1980円とかなりお高く、しかもダイワの旧ロゴ商品ということで、まさに時空を超えた買い物となった。1980払ったことで磯の上の受け渡しの際の事故が防げたと思えば安いはずと言い聞かせる。

 レンタカーをいったん返却する。返却するのに汚れた釣具のままではまずい。そのためさらにかめやの原店へ立ち寄り釣具を洗浄。それだけではかめやに失礼なので、マスラードIIの6号150メートルを買い、尾長モンスター4000L BDに巻いてもらう。オーナーのピンクケイムラのヒラマサバリ10号も購入した。これで明日の釣りは準備万端である。

バジェットレンタカー大橋SS店

 空港へレンタカーを返却し地下鉄で天神。ごらんの通りの人混みである。もう観光もインバウンドもなにもかも元通りである。ここから西鉄に乗り換えて大橋へ向かう。

 

 西鉄天神駅ホーム。人生初の西日本鉄道乗車である。どことなく南海のなんば駅に似ている。特急大牟田行きにのり一駅で大橋だ。

 大橋から少し歩いたCOSMOのガソリンスタンドがこの日借りるバジェットレンタカー大橋SS店である。

 2015ガソリンスタンドでクルマを借り、天神のホテルへ向かう。天神のホテルは提携駐車場が1100円とのこと。わたしは0300には出てしまうので、安いとこがないか探すと近くのリパークが早朝までなら330円で止められることがわかりそこへ止める。

玄界丸天神店→屋台「ともちゃん」

 チェックインを済ませシャワーを浴び食事へ出かける。時間はすでに2120となり、ホテル近くの回転寿司「玄界丸」へ駆け込む。なんだか渡船と同じような名前で何かの縁だろうか。隣は若い韓国人の女性二人組。ラストオーダーと同時に注文したのであまり量を弁えていなかった。朝も昼も何も食べてない人間からすると、頼んだ量が少なかったのだ。

 そこで福岡といえば屋台である。ホテルから一番近いところにその屋台はあった。

 並んでいると前の2人組が記念撮影を始めたので撮ってあげる。沖縄からMISIAのコンサートにいらした方であった。これが福岡のホテル難の原因か。

 このおでんが逸品である。日本酒熱燗をいただく。気がつけば周りは女子だらけとなり定員12名のうち10名が妙齢の女性たちで占められた。

 屋台といえば客同士のコミュニケーションなんだろうか。愛知県から来た方が何組かおり、名古屋の市内か市外かでマウントをとったり取られたりして楽しそうだった。というか地方都市であればあるほど住まいや出身地で差別する村社会がこの国の病巣であるのだと妙に感じ入った。

 最後はラーメンである。お会計は3000くらいだったと思う。ホテルへ戻り2330という酷い遅い時間を確認して寝床に入る。明日は0300起床というリアル苦行となった。

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