釣具のヤマトの2023福袋〜開けたらがま磯○○○○○とは何だったのか??

 釣具のヤマトという釣具のオンラインショップがある。オンラインといっても高知市内に実店舗もあるのだが、高知は市内にポイントなど大手の他地場の有力釣具店(岡林、林漁具など)があって埋没感は否めない。一方でネットではうまくやってらっしゃるようなのだ。今回はこのお店のうまくやってるところに乗ってしまった話を書く。

破壊力抜群の釣具のヤマトのメルマガ

 ここのメルマガがとても風変わりでありファンになってしまった。クリスマスに送られてきた一文にはこのように書かれている。

今年も残すところ一週間を切りました
釣師の皆様もお仕事の追い込みでお忙しい事だと思います


2月24日ロシアのウクライナ侵攻か世論が大きく変わりました
まさかと思える事が現実になりパンデミック的な緊急事態に
全く対処できない我が日本


コロナの集結も決断できず外交もお粗末極まりない政府
この先いったいどうなる事や~来年4月には電気・ガス代金
小麦粉など大幅に値上がりもちろん釣具も値上がりします


この25年で可処分所得が約15%下がりその上にコストプッシュ
インフレ、今まではデフレ~徐々に真綿で絞められていたが
これが何と今は針金で絞められ痛く苦しくなっていく


過去最高額の予算~新聞大見出し~赤字国債大変だ~
緩む財政規律・増え続ける借金・財政赤字・財政破綻する
25年までにブライマリーバランス黒字化・円の信認が


コロナ過色々で散々に財政出動して何も起こらない現実
今まで新聞に記載された事が全て嘘だった証明です
将来世代の子や孫に負担させていいのか~も脅し


自国通貨建の国は国債を現実償還していません
常に借換えで国債を再発行します、もちろん日本も借換え


世界で唯一日本だけが60年償還ルールを決めています
毎年予算から債務償還費の8千億円程度を償還していますが
この意味のない国債償還ルールを廃止させましょう

この現実を世論が理解しないと政治家は全く動きません~
豊かな気持ちで釣が出来るように願うばかりです


さて~さて本日は少しだけメルマガ読者に

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釣具のヤマト メールマガジン第1166号より

 呆れるほど長ったらしい文章なのである。だが一概に駄文とも決めつけられない。ダラダラ政治を語ったかと思ったら最後は釣りに落とし込む。味があるのである。これを書かれている方は少し鍛錬すればジャーナリストになれる素質はある。ところで、12月初旬にみたメルマガには福袋を幾つか用意したのでどうですか?という内容であった。

 メニューはどれもこれもバッカンの中に○○入り!とかタックルボックスに○○!みたいな箱の中に何かを詰め合わせるというラインナップで、それぞれ金額がついている。そのなかで面白いものを見つけた。

 なんとサンラインの新作ロッドケース「スリムロッドケースSFB0460」に新品のがま磯ロッドを入れて送るのだという。サンラインのケースは30000円ほどだから、竿の代金は33000円となる。がまかつで3万円で買えるロッドではがま磯にはない。一体何が入ってるのか?その前にサンラインスリムロッドケースについて解説しよう。

収納力と高級感のある サンラインスリムロッドケースSFB0460

たぶん写真がよくないのだと思う。なんだかとても安っぽくみえるのだ。だが実際に近くでみてみると安っぽさはない。むしろ高級感がある。

 全体的にも滑らかなカーボン調生地をアクセントに使用し落ち着きのあるデザインだ。ビニールっぽい素材のロッドケースはあまりラインナップがないが、汚れがつきにくくキズも実は付きにくい。結構長く使える素材なのだ。

 中身はどうか。リールを付けたメインロッド一本、予備ロッド1.2本、タモの柄が入れられる。メインロッドとリールは内部の2枚のマジックテープ付きのカバーで保護することができるので、がまでいうと竿のニット袋やリールのカバーはせずともキズはつきにくいはずだ。そしてロッドカバーなどが収納できる小型ポケットがつく。

惜しい点はサイドポケット。柄杓ケースを使わずにそのまま収納可能。サイズは70センチくらいの長さのポケットで、75や80のロング柄杓は入らない。じゃあ70の長さのスペースに何を入れるのか?ということになる。チヌ用のウキとかかな?タモ網は35センチの折り畳み式なら中に入るかもわからなぃが45より上は内部収納不可だろう。スリムタイプのロッドケースの宿命だが、タモケースを付けて外にぶらぶらさせる感じになる。

気になる福袋の中身

ホームページで商品の説明をよーく見ると中身については金額が「総額10万円超!」とある。だから竿は7万円を超えるロッドだ。ということは何なのだろうか?

 福袋だからもちろん肝心の中身はわからない。が総額6万6000円という金額は手探り状態のまま突っ込むには勇気と度胸がいる。そして気になるのはがま磯○○○○○に入る文字だ。これは5文字という意味か?なんなのかが気になるのだ。そこで考えたのが

がま磯「グラナード 」ではないのか?

 

 この前にヤマトでセールをしていたのだ。70,000弱くらいの値段で売っていた。その残りでも入れるのではないのか?それでヤマトへ電話し探りを入れてみた。「中身は教えられませんが、125か15くらいのグレ竿」とのことで、185と215のみのグラナードではないことがわかった。では何なのか?しつこく食い下がる。「○○○○○と言っても五文字とは限りませんよ。中身はそれなりに良いグレードの竿ですよ!」とのこと。

 それなりにいいグレード?むしろ期待が膨らむな。がま磯グレ競技スペシャル4か?これは7万円が実売である。数字の計算は定価と実売のどっちなんだ?だがしかし流石に新商品すぎるからないか。

がま磯グレ競技スペシャル4

 しかもヤマトの電話の人は、中身はグレ競技ではないと断言してきた。ではデニオスか?これは8万円代だからグレ競技よりないだろうなぁ

がま磯デニオス

 デニオスはあまり人気のなさそうな竿である。グレ競技はそれなりに売れているそうだがデニオスはあまり聞かない。中身がデニオスだったらちょっと残念だなぁ、あまり面白みのない竿だからなぁ‥などと偉そうに妄想する。

 それから数日経ち、ヤマトから電話がかかってきた。見慣れない08から始まるケータイではない不在着信履歴があった。掛け直すと話はこうだった。ホームページで予約ボタンまでは押していたのだが、最後まで決済が出来ていなかったということで、決済まで確実に完了してくれという催促だった。「今回の福袋は本当に数が用意できないんです!なので早めで」ということで慌てて決済した。

送料が大型扱いで3000円掛かり総額69000円となった。高くなったなーと思いながらも気持ちはワクワクしていた。釣りで福袋購入は初めてである。

何がくるのか?楽しみにしながら3日ほど待ったのだった。

 そして送られてきたサンラインのロッドケースの段ボールを丁寧に開き、どきどきしながら、サンラインのロッドケースの中身を開けたのだった。その中に見えたのは‥

「がま磯 ファルシオン」‥ 開けて腰を抜かした。本当に意表を突かれた。というかこの竿の存在自体を完全に忘れていた。

張りがあって胴調子というがま磯のポジショニングのなかで変わった位置にいる竿で、がまかつの低号数フカセロッドでは初となるスクリュータイプのリールシートを備えたアイテムだった。2018年発売でそこまで古くはない。

 しかしこれまであまり人気は出なかった印象で、後から続け様に登場したロッドの陰にすぐ隠れてしまって浮上することがなかった。陰に日向にがまロッドとしては珍しく3割引4割引で売られているのを何度か目にしたことがあった。悪いがそんな評価の竿なのだ。

 もうここ2.3年店頭にないんじゃない?新品とはいえ流石に型落ち品はダメだろう!などと怒りまで湧いてきた。がまかつのカタログは2020年以降貰ってないのでネットで調べてみた。

 そしたらちゃーんとがまのホームページには載せられている笑 いまだこの竿がラインナップされてたのかよ と新鮮に驚いた。送られてきた1.5号の50は希望本体価格69500円ということで、サンラインのロッドケースは定価32000円なので合計10万1500円‥となるので、ヤマトの言うとおり確かに10万円越えで間違いはない泣

福袋の中身は処分品である

 その後数日は釣りに行きたいと思わないくらい落ち込んだ。だがよく考えれば福袋なんてものは処分品を突っ込んで袋詰めしたものにすぎない。当たり前のことに対して感情がネガティブになったのだと気がついた。

 詳細はわからないが店頭で完全に行き場を彷徨っているファルシオンをなんとか処理したい、そのために値下げで対応するには、がまかつに目をつけられかねない。だから抱き合わせで商品化する。その抱き合わせするアイテムが大事で、目立つロッドケースにしてそれは新作にする。するとなんとなくロッドケースが新しいと、中身の竿まで新しいものだ、新しい=魅力的な商品だー と錯覚してしまう。

 別に批判ではなく、これこそ真っ当な商売なのだ。私も在庫処分の仕事が回ってきたら今回の教訓を生かしたいと思う。そしてまた気がついたらヤマトはまた六万円福袋を始めた。今度はロッドケースなんてものではなく竿そのものだ。

 「抜群の粘り腰」そしていくつか号数が選べるらしいと笑 これはもう、間違いなく当てることができるね。○○○○ーⅡでしょう。号数は2.5か2号ならいいかな。68000円くらいでヤマトのポイントが5000つくそうだから悪くないな。でもIIIもそのうち出るだろうからどうなのだろう。そう考えると微妙、あるいは絶妙な値付けなのだ。

 福袋で思い知ったが、商売というものはここまで徹底的にやらなければうまくはいかないのだ。ダテに毎週長文のメールを書くだけのことはある。お見それしました。

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