ディテールとギミックに溢れるエサ箱「マルキュー(Marukyu) パワーエサバケット 22EX」

エサ箱を使う派か使わない派か

 バッカンに取り付けるタイプのエサ箱を、私はフカセ釣りでは使わない派だと思っていた。なぜならつけ餌を別に購入せず、溶けたオキアミブロックからそのままつけ餌にしていたからだ。そしてエサ箱からいちいち餌を取り出して針につけるのがまだるっこしいからだ。

 そのやり方はこうだ。溶けたオキアミ3キロ板のうち、2.5キロ強までをコマセとしてバッカンに入れて、のこり0.5キロ弱を付餌用にキープする。無造作だが、オキアミの袋に入れて磯の上に置いておく。

シマノ携帯サシエ入れ

 そこからすこしつまんで ライジャケにクリップや安全ピンで取り付けられるタイプのサシエサ入れに移す。残りは地べたに置いていた。そこをカラスに狙われたりもした。場合によってはバッカンから取り出してつけていたりもするが、その場合は手が汚れるしオキアミが水分を含みすぎてズタズタになっていたりする。

 そこで刺し餌を収納できる十分な容量があり、かつ市販の付餌や、オキアミ以外でエビやイカやアサリやコーンなどの付餌を分別集中管理できるボックスがあれば便利だと思っていた。それがこのマルキューパワーエサバケット22E Xである。マルキュー は粉屋だから、フカセ釣りだけ考えているわけではない。例えばかせいかだ釣りでも流用は可能である。おそらくマルキューの筏のバッカンでも容易に取り付けできるよう、考えられているはずだ。

携帯タイプのサシエ入れ

 シマノ製だけでなくメーカー各社から同じような商品は出ている。サンライン 製が最も使い勝手は良さそうだが。小生はがまかつとシマノしか使ってないのでその比較しかできないが、シマノがいいような気がする。蓋が開きやすいという意見もあるが、他のメーカーに比べればそうでもない。一部屋構造で価格は1400円ぐらいである。ちょっと割高かもしれない。

 こちらはサンライン 「ミニサシエケース」。小生は使ったことがないからわからないが、ネットの評判は高いようだ。サンライン のフローティングベストとの相性がいい作りになっている(クリップで固定できる)。それと上体がなるべく水平に保たれるような突起があるのと、二部屋構造になっているのが特徴である。値段は1300円ぐらい。この手の携帯型ケースは所詮は手持ちの分だけあればいいのであるから、別に部屋が分かれていなくてもいいような気がする。餌の仕分けはバッカンの餌箱で分けておけばそれでもいいからだ。ここは釣り人の好みの問題である。シマノよりも安くて部屋が二つだからこっちがいい、という理由も然りだ。

 がまかつも同じジャンルであるが、蓋が開きやすくしかも外れやすい。一度外れると取り付けには注意しないと簡単に壊れてしまう。まさにガラスのような繊細さを持っていないと扱えないシロモノなのである。

 以上が注意点で全体的にモノが柔くできているから壊れやすい。そのため値段は倍するがシマノまたはサンライン 製をお勧めする。ただし値段の安さからこのジャンルに初めて手を出すのならものは試しに という条件付きでお勧めはできるのかもしれない。

マルキューパワーエサバケット22EX 日本人ならではの気の利いた配慮

まずはバッカンに装着してみる。バッカンはダイワトーナメントハードバッカンの前モデルなのでガワが分厚いせいか取り付けが硬い。だが取り付けれれば外れる心配も感じられない安定感がある。

蓋を開けてみる。この蓋を開ける方向が左右で変えられる可動式である。風向きやバッカンの置き位置によって向きを変えられるのが非常にポイント高い。

 スノコの仕切りを切り替えることで餌の種類の調整が可能な上、このスノコはワンタッチで解放が可能だ。そのため掃除洗浄はとてもしやすいのだ。

値段はまあそれなりにする。だがここまでの細部にわたる配慮や安定感、性能をみれば購入に至りやすい逸品ではないだろうか。

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