釣行二日目。Mさんと朝早くに宿を出た
渡船の磯の割り振りは先着順なんだと
朝一で波止場に到着、目指すは八丈小島の中根
船長に二時で上がるからねと伝える
聞こえてなかったら怖いので重ねていう「二時だよ!」と
私は今日三便で羽田へ帰るのだ間に合うには二時で上がりしかない
中根は私とMさんの二人だけだ
水道のポイントへ着く
水面をみる
なんというか、汚い沫が一の根から沖に向かって漂っている
みる限り、潮は一切流れていない
「うわっこれじゃかなり厳しいかもなー」Mさんはいう
タックル準備
私は昨日とほぼ同じだが、ウキだけ大阪西成の上島釣具で3個1000円で購入した
アウラ(AURA)のウキを使うことにした
ずんぐりした重めのウキだ 遠投も可能になるだろうとチョイスしたものだ
これのG2を使ってみる ハリスは4号ハンピロ、針はグレ専用11号
ラインは6号 ちょっと三宅に近いスタイルだとおもう
ロッド:がまかつマスターモデル尾長H53
リール:シマノレマーレP5000DHG
潮は引いている
釣り座はMさんが「どこがいい?」ときかれ、先に譲ってくれた
優しい方だ
一の根という選択肢もあったが、一の根の左のワンドを選んだ
一の根にはMさんが乗った
私は数投目でミチイトが引き込まれるアタリ、ヒット!
上がってきたのは30cmちょいの尾長
小さいが、八丈初の尾長なのでやったー
一の根に陣を構えたMさんがここから本領を発揮する
すぐに40cmオーバーを釣り上げる
そしてまた今度は50cm弱のメジナ
でっけぇー
今度は急激に伸される引き込み
写真ではあまりまがりこんだように見えないが
Mさんのマスターモデル尾長MHが限界までまがりこんだ
必死で耐える
さすがマスター、MHでも腰は強靭だ
そして5分経過
…
針がおれたよー となぜか笑顔
「イシダイだったかも。いまイシダイが浮いているときいたし」
とのことだった
見せてもらった針は確かに真ん中から折れていた
針のサイズが小さいなとすこし不思議な感じがした
Mさん今度は向かいの八丈小島方向へ20mほど投げて潮に乗せる
コマセの巻き方も上手だ 基本的にはウキ周辺にばらけるように捲く
またMさんがアタリを捉えた
今度はウキが一気に沖へと走り出した
少し止まった そしてリールを巻く 今度は左手方向にラインをだされる
また今度は右手の沖に走った 今度は一気に80mくらいミチイトが出ただろうか
「いかんこれはリールが壊れるー」とMさん。
必死で3000番くらいのハイパーフォースを操作する
…
しかし、恐らくシマアジであろうこの魚に抗うこと難しく
最後はバラシとなった
ラインは恐らく4号、ハリスは4、5号といったところだろう
しかし潮が動かないにも関わらずこれだけ出るとはここのポテンシャルは凄いし
Mさんの腕も確かであった
私はそんなMさんの釣りを二時間も眺めていた
その間私にはアタリすらなかった
Mさんもその事に気がついていた
「場所代わるよー」一の根の先端を譲っていただいた そして
私のウキを見るなり、「これチヌ用のウキだよ。これでもできなくないけどさ。
それとハリ、デカイねー。ハリスはニヒロが標準だよ。これじゃあ釣れないな
仕掛換えちゃっていいかな?」
私は頷くと、おもむろにいまの仕掛を切りはずし
ウキとハリスとハリをポケットから取りだしてあっというまに新しい仕掛に替えてしまった
その手捌きはスムーズで見事であった
ウキはyou-Shiの負荷0の円錐ウキ、ハリスフタヒロ、ガン玉なしで
針はがまかつのTKO7号くらい
針が私の感覚では猛烈に小さく感じられた
「これでやってみて。釣れると思うけど釣れなかったらゴメン」
言い残して一の根を私に明け渡し、彼はわたしが昨日散々バラシた
右のワンドに釣り座を構えた
(その5に続く)